「オフィスホワイトニングを受けたいけれど、薬剤の種類や濃度が多すぎて迷ってしまう…」という方も多いと思います。
実は、同じオフィスホワイトニングでも使用する薬剤や濃度によって、白さの出方や知覚過敏の出方に差があることが、2020年の臨床研究で明らかになっています。
今回は、Peydro-Herreroらによる研究をもとに、歯の白さの変化や知覚過敏の傾向を詳しく解説します(少し難しい話になります・・・申し訳ございません)。
研究の概要
- 対象薬剤:過酸化水素の濃度が異なる4種類のオフィスホワイトニング薬剤(35〜40%の過酸化水素)
- 対象者:成人の自然歯
- 評価方法:歯の色を L*(明るさ)、a*(赤-緑)、b*(黄-青) で測定
- 施術前、施術直後、施術後1週間で比較
- 副作用評価:知覚過敏の発生
研究結果
(1) 全薬剤で効果あり
- 4種類すべての薬剤で、単回施術でも歯の色はしっかり白く変化
- 明るさ(L*)はすべて上昇し、赤み(a*)や黄ばみ(b*)も減少
- 施術前後1週間での総合色差(ΔE)には大きな差はなく、効果は安定
(2) 元の歯の色で白さの出方が変わる
- 元々暗い歯(L*が低い)ほど、ホワイトニング後の色差(ΔE)が大きくなる
- 元々黄色味の強い歯(b*が高い)ほど、白さの変化がより顕著
→ 事前に歯の色を測定することで、仕上がりの予測が可能
(3) 知覚過敏について
- 高濃度の薬剤を使用すると、やや知覚過敏が出やすい傾向
- しかし、この研究では重度の副作用は報告されていません
当院での対応
当院では、患者様一人ひとりの歯の状態や希望する白さに合わせて、以下の点を調整しています。
(1) 薬剤の濃度・種類の選択
- 歯の状態や白さの目標に応じて、安全で効果的な薬剤を選択
(2) 施術時間・回数の調整
- 高濃度薬剤でも安全に使用できるよう、施術計画をオーダーメイド
(3) 知覚過敏への配慮
- 施術前後のケアや必要に応じた緩和策を提供
(4) 色調評価の徹底
- 当院では ビタ イージーシェードガイドV を用いて色調を精密に評価
- 客観的に色の変化を把握することで、より満足度の高いホワイトニングを実現
まとめ
- オフィスホワイトニングは、薬剤の種類や濃度によって白さの出方が変わる
- 元の歯の明るさや黄色味で仕上がりの差が出やすい
- 精密な色調評価を行うことで、より予測可能で満足度の高いホワイトニングが可能
- 当院では、安全性と効果を両立したオーダーメイド施術を提供しています
■ポイント
- 「色の変化を最大化したい」「知覚過敏を抑えたい」方は、薬剤選びと施術計画がとても重要
- ビタ イージーシェードガイドVによる正確な色評価は、仕上がりの満足度を高めます
補足:
L*, a*, b* は、色を数値で表す色空間のパラメータです。歯の色評価でもよく使われます。
1. L*(Luminosity/明るさ)
意味:色の明るさ(輝度)を表す
範囲:0〜100(真っ黒〜真っ白)
歯科での応用:L*が高いほど歯は明るく白く見える
ホワイトニングでは L*が上がるほど白くなったと評価
2. a*(赤-緑軸)
意味:赤みと緑みの色味を表す
範囲:負の値は緑、正の値は赤(-5〜+10程度)
歯科での応用:a*が下がる(負に近づく) → 歯の赤みが減る → 健康的な自然白に近づく
ホワイトニングでは a*が減少するほど赤みが取れ、色が整った印象
3. b*(黄-青軸)
意味:黄色味と青味の色味を表す
範囲:負の値は青、正の値は黄(+5〜+30程度)
歯科での応用:b*が下がる(負に近づく) → 黄色味が減る → 歯がより白く見える
ホワイトニングでは b*が減少するほど黄ばみが減り、白さが増す
まとめ
L* ↑ → 明るさアップ(白く見える)
a* ↓ → 赤みが減る(自然な白)
b* ↓ → 黄ばみが減る(白さが増す)
ホワイトニングの効果評価では、L*を上げつつ、a*やb*を下げることが理想とされています。
